ゆあがりにこいごころ
信じていたのに、そんな無責任な話はない。
そうだとわかっていても期待し、信じ、崇拝し、投影し、生きる糧にする。そして、ある日絶望する。
恋も、友情も、信頼も、崇拝も全部そうだ。
どこかでずっと期待している。
どれだけ適当に扱われてもいいと言いながら自分を見てくれなくなったら嫌いだと叫びたくなる。好きではないと言いながら失恋する。自分と大して変わらないと思いながら完璧を願う。
不都合をみたときには、現実逃避する、現実を歪めて解釈する、あきらめる、嫌いになる、強がる、切り替える、どうしようか。
誠実に向き合ってもいないのに誠実を求める。与えなくても与えられたいと思っている。完璧じゃないところが好きなんて言うけどそんなのは嘘だった。
最初からずっと夢を見ていたのかもしれない。そこにはロマンスも情愛も特殊もなかったのかもしれない。
あきらめてもいい、嫌いだと嘘をついて情けなくてもいい、強がってもいい、けど、愛していたい。いくら完璧じゃなくても裏切られてもそれでも愛したい。大好きだとか言って泣きたい。
はじまりも、経緯も、別れの理由もなんだっていい。ひとが誰かとつくる関係はいつだって特殊で変で理解できないものでいい。正しさを求めなくてもいい。嫌い嫌いと言いながらすきでも、どんな扱いを受けてもすきでいても、すきといいながら嫌いでも、あきらめて愛してもいい。
信じていたのに、愛していたのに、いまでもすきなのに裏切られても好きでいたい。
不変はない、いつか変わる、そのときを待ってもいい。影響し合い続けられる限り、終わらない気がする。
たった一瞬の、いつもと違う表情で言う言葉だけを信じて夢見たっていい。
おいしいごはんはひとりで
私が仲よくなるのは似てる人と反対の人の二極かな、と書き進めて気づくのはみんなどこか似ているから仲良くてどこか似てないから一緒にいるのだと。
最近仲いいふたりは揃っておいしいものをひとりで食べるのはさみしいというんだけど、それがどうも理解できない。
さみしさを伝えないのもまた愛なのだ。
ここぞとばかりに大学の人気度が顕著に表れるような規模と盛り上がりを見せる学祭の期間になった。
私のサークルは1年生だけがすごく忙しいけど、その分同期と仲よくなる。私たちは去年このころから一段と仲よくなった同期と、もう1年か早いね、とか言って懐かしむ。
去年は忙しかったり技術的にも微妙だと思って出なかった学祭ライブに今年は出た。
うれしくてストーリーで告知しようかとも思ったけれど、なかなか難しいフレーズがあるので緊張が勝って載せられなかった。永遠に載せられない気がする。
一番いい形では弾けなかったけどまあ見るに耐えうるものだったらしく、ただの飲み会要員と思われている私をみんな褒めてくれた。単純にうれしかった。
久しぶりに開放感のある打ち上げでは同期に飲まされたあと、すきな男の先輩が男とキスするのを永遠に動画にとっていたようだ。
そのことに気づいたのは二日酔いでベッドから抜け出せない翌日だった。いつもは記憶をすぐなくすのに、昨日のことは覚えている。なのにいつもより頭痛がひどい。最近飲むとすぐ頭が痛くなるのは正常なのか異常なのかわからなくて怖いね、とこのまえ同期と話した。
家にこもることにした(せざるをえなかった)のは自分の選択なのだけど、誰とも会わないとやっぱり寂しくて、彼に、ご飯食べない?と聞いたら、全然あり、と返されたけど、打ち上げにいこうかと思っていたことを告げられたので、いっておいでと伝えた。いいよと言われても彼の時間を自分だけのものにできないのは、見合う楽しさを提供できるかわからないという自信のなさからだろうか。嫌なものは全部自分の自信のなさゆえな気がしてくる。
昨日は私のすきな先輩のライブもあった。なんとかぎりぎり間に合って見れたんだけど、ライブ中に教室に入ってライブ後すぐ出ちゃったから私が見てたことに気づいてないと思う。最近片耳かけの髪型らしいことはほかの先輩のストーリーをみて知ってたけど、実物はもっとかっこよかった。だいすきだなと思ってずっと見てた。
ライブ前日から打ち上げいきましょう、と連絡してたのに先輩は来なかった。でも実はそれでもよくて、それなら今度ご飯いきましょうと誘うつもりでいた。なんなら2人だしそっちのほうがよかったかもしれない。
17時まえなのに天気が悪いせいで空は真っ暗でなんとなく鬱っぽい気分になっていたけど、いい音楽を見つけてすこし気分があがった。ご飯いきましょう、と送っといたメッセージにも、いく、と返信があって、感じていたさみしさはだいぶやわらいだ。
気分がよくなった私はひとりで外食することにした。
おいしいごはんは1人派なのだけど、ファミレスのごはんはやっぱり誰かとがいい。
先輩とのご飯はどこに行こうかなんて考える。彼とは意外に趣味が合うのだ。
私が彼をすきすぎて、彼の好みをすきになってしまうからかもしれないけど。
そういえば、彼がいいねしていたnoteの記事の内容をみて微笑んでしまった。
だって絶対にあの内容は私のことを思い出したに違いないから。
べらんだからのぞくはなきんなど
変化を恐れて進む私、すっかり澄んだ空気、21時半帰宅の飲み会、高い高い月、オリオン座、見ないストーリー、すきなひとに会えない金曜日。
「それみんなあなたに言ってたことじゃん」
「いやだってお前らだって俺と同じことしてるだろ」
いくら言葉が正しくたってその言葉だけじゃ説得力はもたない。
前に言われた「その言葉自体については考えてもいいんじゃない」という言葉、受け売りで渡したりもしたな、そうじゃないよな。
人間誰一人として同じ状況にいないから、恋人がいるっていったって月2で会うのが普通のひと、週2会わなきゃ寂しくなるひと、2ヶ月会っていないひと。
その言葉を信じられるのは、私にないものをあなたは持ってるからかもしれなくて、私が信じている言葉は、私の周りに支えられているかもしれなくて。
トレードオフ、何かがあれば何かがない、かもしれないし、そういうもんじゃなくて何でももっているように見えるひともいるかもしれないけれど、それでも全てはもてない、競争に巻き込まれている限り。
大学4年次暇なんて大学に行く意味ない勉強しろ、という意見と、今しか遊べないんだから遊んどきなさい、という意見は相反するものじゃなくてただの無い物ねだりな気もする。すきなほうを信じ選んで否定だけはしなければいいんじゃなかったっけ。
無い物ねだり、永遠に上を目指すこと、続ける限り満たないかもしれない。
生活を犠牲にしてまで無給で仕事ができる彼、寝たい時に寝ないとだめでお金あっての仕事を求める私、何かを犠牲にして達成感を得る彼、全ての総和で幸福度を上げる私。ただの選択肢だ。
就活に必死になってる私のとなりで彼はすきなことをして就活で楽しそうに語るんだろうな、就活で効くのは没頭したエピソードなんだって、皮肉。なぜ没頭しなきゃいけないの?マルチタスクできるのも能力でしょ?人間磨くのもひとつでしょ?人間磨いた結果なんてただの捉え方次第で変わってしまうものでしょ?遊びきったことだって才能でしょ、空気を読むのも、気を使うのも、相手を思うのも、自分に絶望するのも、孤独で泣くのも、日々の生活を慈しむのも、だからそういう言語化して人に誇るようなことじゃないすべてだって人間を大きくつくるし成果じゃないの、ねえねえ、評価されたいよ、評価なんてされたくないよ。
彼に勝とうってあがいたって、誰かと同じ土俵で戦おうったって無理なの、同じ土俵に上がろうとしてるのが負けなの。だからね、いいの、尊敬されるとかされないとかじゃなくて、私がしたいことを私らしく私のすきな私でいられるように輝けばいいの、それだけだ、それでいいよ、どうせあとからみんな私のこと褒めるんだ。
どうしようもないときはもっとめちゃくちゃになりたくて、彼を望んでしまう、私の憧れのひと、総合的に憧れられるひと、だめなところを含めてすきなひと、いまは連絡を取らないひと。
金曜日だけは偶然会えるかもしれないのに、明日のために帰る私はすこし大人になれてるのかも
彼とお揃いのたばこは残りたったの2本。
飲み会帰りの服はいつもたばこ臭いから吸ってもいいかとか思う
彼がたばこを吸う女の子は嫌いって言うからこの箱で終わりにしようと思っていたのに、そんな彼を思い出したくてまた買ってしまいそう
嘘みたいな、夢みたいな思い出が私を救ってくれたりするの、過去に縋るなんてと前に進んでいた私を過去が動かしてくれたりする、動かしてくれてる?束縛してる?
彼がずっとこの銘柄を選べばいいのにとかまだ思ってる。
私ならどんな世界だって見れるよ、いま世界にないものを広げたいなら自分がその世界に入り込み楽しむしかないんだよ。前例はない、だからこそ世界を作れるの。
いいんだ彼に会えなくても、自分で最高の金曜日にできるはず。
たまがわのうえをとおってにちようび
私に似合うといって深紅のリップをくれたあの子も、コーラルピンクのリップをくれたあの子も愛しいな
メイクはうまく行ったのに頭痛がしたり
日曜日だっていうのに電車は混んでるし
偶然で会いたい人にはなかなか会えないけど
私は私を生きて、そのあいだみんなはみんなで生きて、重ならなくてもそれでもな
すこし自分の中でお休み期間だったんだけど、どんどん自分がかっこ悪くなっているのが嫌だからまた更生することにした
私は、言わないでいられる強さとか、うけいれてあげる勝手さとか、否定も希望も伝えられる強かさとか、そういうものとありたいよ
こんなに自分のことだけ、将来のことだけ、すきな人のことだけ、必死に考えられるいまが憎かったり、そして愛おしかったり
さっかー、れぽーと、ひるやすみのぶしつ
昼休みのあとの人がまばらに座る中教室
どこに座ってる?と連絡した友達が斜め前に見える席で、話を聞きもしないのに1時間半座ってる
勝手に愛したいな~とか。
何の期待もせず、変な探りをせず、それなりに好かれていて、誰しも自分が一番かわいいと理解して、そのうえで勝手に愛したい。愛せたら。
勝手に愛したい、勝手に愛されたい。
私がどんな態度をとっても離れないでくれてどんなに甘えても受け入れつつ懐に入り込まないでくれて嫌なことは嫌と嬉しいことは嬉しいと言ってほしい
そしてそういう人間でいたい、満たされた人間でいたい
変わってほしくないなんて思っていたけど自分に不都合だと変わってほしいと思ってしまう勝手さがある限りこれは恋としか呼べない
話せば話すほど、理解すればするほど、努力しなくちゃいけないしつまらない現実を突きつけ合わなきゃいけない
それが怖くてずっと逃げていたような気もする。
理解してくれたと思うほど文句も不満もたまって、でも現状も理解していて、でも自分を押し殺すことができない、する必要がよくわからない
先に与えてもらわないと与えられないなんて悲しい話ね
与えても相手が変わらないことが怖い、搾取されたくない
搾取されたくないのは努力や時間を無駄にするからだろうか、搾取と思っている限りだめなんだろうか
悩むな、考えろって言うは易く行うは難しなのですよ、悩みたい、解決なんてしたくない、そんな努力したくない、それでも笑うために必要ならするけれど出口がどこかわからなくてどこでも泣けそう、嘘だよ泣かないけど。
そういえば、少女漫画でよくある「あの子のこと泣かせたら俺がゆるさねーからな」ってやつ、無理だと思うんですよね
だって女の子は男の子の想像の3倍は泣いてるじゃんね