制服記

シティガールたちよ。

しみるさむさをしろでけす

 

無数の提灯が扉を隔てて光る。提灯そのものか、宿された祭りの記憶か、なんだか心を軽くしている気がする。

 

私は、変われているだろうか。

 

生まれ育った土地からたったの2時間離れたところに新しい小さな家を持った私は、1ヶ月に1度くらいは実家に帰っている。

10時間の夜行バスを経てやっとついた土地は、県1番の主要駅の周りさえいくつか商業施設があるくらいで、もうほぼ把握してしまった気持ちになる。

なんとなく、愛着を覚える土地だ。

 

寒さも桁違いで道路の端には雪が残るここで、もうそろそろ2年を過ごす彼女は楽しそうだった。

高校の頃の純粋さは変わらず持っていてくれて嬉しい限りだけど、強さがあった。

地元から異国に渡れるほどの所要時間がかかるここで、まったく0からの人間関係を築き、自分のやりたいことに向き合ってきたんだろう。

なんの屈託もなく、たのしいよ、と夢を語る彼女をみて心底安心した、すごいと思った。

 

「やっぱり趣味の話とかは大学の人の方が、ほら、業界用語とかあるじゃん、だから話しやすいし楽しいよね」

といわれた。

業界用語は使わず私に自分の最近のことや夢を話してくれた優しさ、0から始めた2年間の関係を素敵だと断言できること、強いなと思う。

 

最近男と別れたあの子も、ここにいるあの子も、強くなったようにみえる。なにかが、変わっているように。

この手先が一瞬で凍える寒さに鍛えられて、強くなったんだろうか。

私は、変われているだろうか。

生温い都会に揉まれているだけだったんだろうか、などとつい考えてしまう。